CPTとOPTそしてマーチングバンド①

アメリカでは留学生は基本的に働けません。しかし、いくつかの例外があります。

①「LAだけど、周りの留学生はバイトしてるよ」

F1ビザでバイトはできません。

LAには名ばかりコミカレみたいな学校もあって、そこでI-20をもらってF1ビザを取る人もいるそうです。しかし、日本のアメリカ大使館にはブラックリストがあるそうで、その学校のI-20ではF1ビザをもらえないこともあるそうです。語学学校も現地で余計なことをする常套手段ですから疑われます。

一度ビザを却下されると、次にビザを取るハードルがグンと上がります。人生どうでもいい人以外、F1ビザの悪用は絶対やめましょう。

運良くビザがもらえて入国できたとしても、現地でバレたら強制帰国です。もちろん学校も、ビザが失効するので退学(前述のようにI-20を出した学校のメンツも潰れる?)。さらに、こういうトラブルがあった人は、F1ビザの再取得が破滅的に困難。観光目的でも、ESTAに通らないので観光ビザを取らなくてはなりませんし、それさえ取れないかもしれません。以後、あなたの人生にアメリカの地図は存在しません。

バレていても帰国の時はおとがめなしで、再入国で拒否されるパターンもあります。むしろ、この方が多いかもしれません。この場合、ESTAは単なる登録なので普通に取れて、現地での入国審査で拒否されます。

実際にF1ビザを取った感触では、特に難しいように感じないと思います。エージェント経由なら、なおさら。しかし、一度ハマるとアメリカは物凄く厳しいです。

なにしろ、各国の移民が塀を乗り越えてでも大挙して来る国です。現地でボーイフレンドと結婚して永住なんてのが基本パターン。20代の女性はその属性だけで疑われる要素になります。性差別と言ってもどうしようもありません。アメリカに確実に行きたければ、アメリカにボーイフレンドは作らないことです。入国審査ではLINEもチェックされます。

また、ビザ取得の面接のときは、くれぐれも、リップサービスで「アメリカ大好き。大学卒業したら、OPTとって、その後はH1ビザでずっと住みたいです。できれば、現地で結婚して永住したいです。」なんて口が裂けても言わないように。「大学卒業したら日本に帰って日本で就職します。」と確信を持って答えましょう。これはマジです。

なお、大学に条件付き合格になった人で、指定のESLをとってから入学を許されている人は、ESLのI20と大学の合格資料を持っていって、正直に「条件付き合格で、指定のESLを半年から1年くらいとったあと、4年間この大学に行きます。その後は、日本に帰国します。」って言えば、5年分のF1ビザをもらえます(F1ビザは5年が一般的には最長のようです)。具体的な帰国計画を確信を持って言うことが重要です。

とにかく、周りがやっているからって、安易なことは絶対しないことです。特にアジアに近い西海岸は、入国審査の警戒度も高いようです(日本人はみんなLA目指して来ますからね)。真実とは関係なく、疑わしい人も入国できません。

以上からわかるように、アメリカは苦学生を歓迎しません。それよりは、親のスネをかじり法を侵さないボンボンの方が歓迎されます。親がお金持ちじゃないから、夢のためにバイトするとか、勝手な理屈で確信犯で違法滞在する人もいます。そういう行動が、真面目な日本の学生にも大変な迷惑をかけているのです。

親のスネがない人は、バイトで体を使う代わりに、「頭」を使いましょう。ネットの世界は半分が頭を使わない人です。頭を使えば解決することを教えてくれる人がなかなかいません。ヒントは「奨学金」と「田舎」です。

911以降は移民局が国土安全省の管轄になって違法滞在に対して厳しくなったそうで、計算上は違法滞在していたのではと疑いたくなるような芸能人が、その時期に日本に帰国したりしてますよね。年齢不詳にせざるを得ない真の理由では?

とにかく、トラブったら人生設計狂います。違法バイト・不法滞在は絶対やめましょう。
ちなみに、ある大学では週10時間以上働くと満足な成績を維持できないとしています。

違法バイトで1ページ終わっちゃいました。続きは今度。

Coalitionって? eポートフォリオって?

コモンアプリケーションに続き、アメリカ大学のアプリケーションに関係して、新しい仕組みが出てきています。

「コアリション(Coalition)」です。


アメリカでも日本でも、試験の成績だけではなく、人物評価が重視され、ボランティア活動やクラブ活動など日常の活動すべてが、選考時に考慮される時代です。

そのために、評価の対象になる全ての活動と、その時々の振り返りをあらかじめ記録する必要が出てきたのです。高校3年になってからでは遅いのです。


その記録システムのアメリカ版がMycoalition.orgです。

アメリカでは9年生になったら、学校でのプロジェクト活動やエッセイ、課外活動記録、学習記録、表彰記録など、将来大学にアプライする際に使えるかもしれない情報をとりあえず全部CoalitionのLockerに保管します。

アプライ前はエッセイの作成などをMentorとCollaboration Spaceで共有できます。また、9年生のうちから大学のAdmission Officeとコミュニケーションをとることもできます。

大学側もSATやGPAという間接的な情報ではなく、生徒と直接時間をかけてコミュニケーションをとることで、学生の成長過程が把握でき評価しやすくなります(アメリカの大学は上向きの成績を評価する)。アプライするときはLockerからデータを選び大学にアップロードします。

2018-19年の入学でCoalitionに対応してる大学はこれだけあります。

2018 Coalition College Deadlines


日本ではこれを「eポートフォリオ」と呼び、高校生向けにJAPAN e-Portfolio (文科省委託事業=ベネッセ)が提供されています。これは早速、平成31年度入試から一部の大学で先行利用できます。

民間でもベネッセとソフトバンクがクラッシ(Classi)ポートフォリオというシステムを提供開始しており、JAPAN e-Portfolioへの接続が予定されています。その他に「まなBOX」(河合塾)など学習に特化したポートフォリオもありますが、今後本当に必要なのは、生徒会や部活、ボランティアなど課外活動の記録とその時々の振り返りの記録です。その点で現在のところ日本ではベネッセ一強です。


これらのシステムは、高校全体で一括して利用することで、自動的なメンテナンスが可能になり、データを効率的に利用できます。日本の私立高校で、今年クラッシを導入していない高校は、ちょっと認識不足です。公立高校はJAPAN e-Portfolioの方で我慢するのでしょうか。


ところで、「じゃあ、Coalitionって、留学生も使うの?」ってまず考えるわけですが、留学生は自分が通っている学校と情報を連携できません。とはいえ、利用を拒むものではないので、使ってみるのも良いと思います。

Does the Coalition system support international (non-US) applicants?

JAPAN e-Portfolioやクラッシから自分でデータをコピーし英訳する必要がありますが、Coalitionで登録した志望大学からコンタクトが来ることもあるそうで、中規模以下の大学のInternational Admissions Officeなら、アプライする何年も前から「日本人学生のXXさん」として顔見知りになれます。そうなると、合格したようなものです。

流れとしては、日本のサービスをCoalitionに接続してくれると良いのですが、ソフトバンクなら考えてくれるかもしれませんね。とにかくまず、日本の高校生は全員 eポートフォリオを利用しましょう。

Coalitionはアメリカの有名トップ校が名を連ねたシステムです。今後はコモンアプリケーションと組み合わせて、主流になって来るでしょう。

Full list of Coalition member schools

ちなみに、ニューヨークやテキサス、カルフォルニアなどは、地域共通のアプリケーションがあります。

  • Apply Texas
  • Apply SUNY
  • Cal State Apply
  • MY UC Application

AT&T GoPhone is changing its name to AT&T PREPAID.

渡米した時はGoPhoneの$45コース(〜6G)を使っていたのですが、名前がAT&T PREPAIDになって$50コース(〜8G)ができました。AutoPay(毎月自動支払)にすると、どちらも$40/月になります。実質の値下げ。気が付きませんでした。

渡米した当初はSoftbankのアメリカ放題を試しましたが、ダラス空港でも大学でもSprintと全然つながらず、つながるのはT-mobileばかり。今はつながるようですが、当時はすぐにあきらめました。

そこで、プリペイドです。留学生はSSNが必要な一般契約ができません。

アメリカのプリペイドといえば、AT&T「AT&T PREPAID」かT-mobileの「SIMPLY PREPAID」が2強です。iPhoneやAndroidのスマホも使えます。最大手のVerizonは提供していません。

田舎なのでエリアが広いAT&Tを選びました。ショッピングセンターに行く足もないので、SIMは米amazonで購入。日本のクレカではactivateできないという噂もありますが、JALカードDC-VISAでactivateできました。

ちなみに、activateを日本であらかじめできるプリペイドとしてはH2O by KDDI Mobile があります。

日本から持ち込むスマホは、SIMフリーかSIMロック解除済みのスマホが必要です。SIMロック解除は日本で行っておきます。また、対応する電波の互換性を確認する必要があります。互換性の高いiPhoneを入手するには、日本のapple storeでSIMフリーのiPhoneを購入するのが近道です。

寮やキャンパスではほとんどWiFiで済ませるので、6Gのコースでも毎月5Gくらい翌月に繰り越しています。ティザリング(=Mobile hotspot)や480pビデオ無制限も付いて、8Gが$40/month。他のオプション料金は一切不要。国内の通話とSMSは無制限。プリペイドなので追加料金も自動発生しない。Softbankを使い続けるより安心・経済的です。

学生同士で携帯電話に直接かけることもほとんどないので良いのですが、アメリカ放題でSoftbankにかけたりSoftbankからかけるということは、アメリカでは国際電話をかけるということになります。友達があなたにかけるときは国際電話料金が課金されます。また、発信番号が正しく表示されないので、コールバックもできません。SMS(=text messaging)もできません。

一方で頻繁に帰国する人や、夏休みや冬休みに長期間日本で過ごす人には、日本の電話番号を使え、アメリカではデータ無制限(期間限定)のアメリカ放題も良いかもしれません。

Softbankの解約は原則日本の窓口で本人かその代理が手続しなければなりません。これが一番めんどくさい点です。しかも、手続した日が解約日になります。日本ですっきり解約手続をしてから、渡米することをお勧めしたいのですが、そう簡単ではありません。家族に代理で解約してもらうしかありません。
※ 2018年6月27日をもってホワイトプランの新規受付が終了します。

以上、個人的体験に基づく個人的感想です。

どうする?授業料・寮費・食費の送金方法

2018年12月現在、留学のための海外送金方法を検索すると、次のような方法が出てきます。でも、一部はアフィリエイト目当てのような気がして、今ひとつ信用できません。というか、アフィリエイトのリンクがないサイトってないのでしょうか???(ここは、アフィリなしの完全非営利サイトです)

  1. クレジットカード
  2. 銀行・郵便局から現地銀行に海外送金
  3. 海外引き出し可能な銀行(旧シティバンク=プレスティア(SMBC信託銀行)など)を利用
  4.  FX口座
  5. 海外専用のプリペイドカード(マネパカード、キャッシュパスポート)
  6. TranferWise
  7. 国際キャッシュカード

比較の際は、手数料もそうですが、高額な学費の支払いなどに使える枠の大きさも重要です。しかし、学校の寮に入り、学食を利用している生徒は、あまり悩む必要がありません。学校によっては、オールインクルーシブの費用を、親が日本からネットで親のアカウントで、現地の学校に直接支払う方法が提供されているからです。


クレジットカード

これは隠れた王道だと思います。寮に入って学食を利用している留学生なら、現金を使う場面はほとんどありません。ほとんど全て、クレジットカードで済みます。

留学前に家族カードや銀行系カードを複数作っておきましょう。更新カードを海外住所へ届けてもらえるかどうかも重要です。三井住友VISAカードは可能です。みずほ銀行など発行に1ヶ月以上かかる場合もありますので、早めに手配しましょう。

例えば、JALカードのnaviまたはゴールドカードの還元率は100円で1マイルです。年間250万円払ったとするとそれだけで2万5千マイル。東京とニューヨークは往復5万マイル必要なので、2年に1回はたまったマイルだけで往復できます。

ただし通常は、学校側が使っている収納サービスの手数料がかかります。これは、クレジットカード会社が2.5%前後の決済手数料を学校に請求してくるからです。手数料が2.8%かかるとすると500万円で手数料が14万円。これは東京とニューヨークの往復運賃とほぼ同じです。マイルで返ってくるからクレジットカードの手数料は気にしなくて良いとも言えます。クレジットカードは現金の換金よりもレートが有利ですから、海外送金するよりも結局お得になるのではないでしょうか。

類似例として、最近は海外のクレジットカード網を利用できる国際デビットカードがあります。還元率次第ですね。

クレジットカードによる学費の支払いでひとつ問題なのは、カードの利用可能枠が十分あるかどうかです。学校によっては分割払いも可能です(分割手数料が無料も場合もあり)。とはいえ、使ってから支払うまでの総枠ですから、およそ3ヶ月分の枠が必要と考えてください。1セメスターを一気に払えるカードとなると、学生のカードでは無理です。親名義のゴールドカードやプラチナカード、比較的枠が大きいセゾンカードや信販系カードなどに限られてきます。銀行系のクレジットカードは、親の名義でもキャッシング枠が意外としょぼく、多額の現金引き出しに対応できないのが欠点です。

信用取引なので、カード会社へ支払いが遅れたり、カードを失くすと機能が停止します。複数のカードを持つなど、危険分散しましょう。また、今はオリンピックに向けて日本もIC付きが多くなりましたが、アメリカでもICカード化する大統領令が出たため磁気ストライプのみだと使えないことがあります。必ずIC付きのカードを作りましょう。

クレジットカードは審査があるので、誰もが使えないという点も欠点です。


銀行・ゆうちょから現地銀行に海外送金

クレジットカードよりも枠が大きく(一日200〜300万円・1ヶ月500万円など)、確実に利用できるので、最後の手段としても有効です。

これは、まず現地で銀行口座を作るところからはじめます。入学時に大学の窓口に行けば、提携している銀行やCredit Unionの口座を作る手伝いをしてくれると思います。必ず行きましょう。留学生が簡単に作れる口座は「チェッキング・アカウント+デビットカード」、つまり日本で言う当座口座です。「セービング・アカウント」は日本で言う普通口座で利子も付きますが、口座開設にSSN(ソーシャル・セキュリティー・ナンバー)が必要だったり、解約するまで口座維持費がかかったりする場合も多いので、留学生は通常作りません。チェッキング・アカウントさえあれば、e-check(電子小切手)で各種支払いもできるし、送金の受取りも、現金の引き出しもできます。アメリカでは小切手でお金をやり取りすることが多いです。小切手を換金する機会も出てきます。

大学の寮に入らない場合も、必ず必要になります。

アメリカの銀行は基本的に口座維持費が必要です。チェッキング・アカウントも例外ではなく、通常は口座維持費が必要ですが、CHASEやUS BANKなど学生は無料になる銀行が多いです(Student Checking Account Comparison at the Top 10 U.S. Banks)。デビットカードもVISAなどのマークが付いており、クレジットカードを使える店で使えます。維持費が無料なのは学生の間だけですから、帰国するときに必ず解約しましょう。

で、その作った口座に、日本の両親などが海外送金し、e-check(電子小切手)で支払うわけです。現金をおろして大学の窓口に持ち込むようなことは危険(大学側も困る)なのでやめましょう。

海外送金には銀行の「海外送金手数料」以外にも、「関係銀行手数料」や「為替手数料」がかかります。大手銀行なら全部で約1万円です。三井住友銀行や三菱UFJ銀行などでは、インターネットバンキングで手続きできます。

ゆうちょダイレクトはアメリカ向けなら手数料が半分の約5千円ですが、換金レートが高いので、実際はあまり変わらないようです。

確実に大損と言えるのは、海外送金してもらってからの、さらにクレジット扱いのデビットカード支払です。送金手数料もかかるし、クレジットカード手数料もかかるし、意味ありません。これだけはしないようにしましょう。


海外引き出し可能な銀行

これは、使い方によっては、お得ですね。昔のciti bankです。


FX口座

SMBC信託銀行「プレスティア」、新生銀行「パワーフレックス」、ソニー銀行などです。

これは、使い方によっては、お得かもしれませんね。

私は使っていません。


海外専用のトラベルプリペイドカード

マネパカード、キャッシュパスポート、MoneyT Global、新生銀行・GAICA(Flex機能付)、JAL GLOBAL WALLETなど

これは、使い方によっては、お得かもしれませんね。私は使っていません。

最近「JAL GLOBAL WALLET」(住信SBIネット銀行提携)というのも出てきました。現金引き出しの限度額は1日30万円です。トラブル時の保証金額が10万円と心もとなく、あくまで観光・出張用と考えたほうが良いです。

この手のカードは、1日の限度額が10万円から50万円程度と限度額に幅があります。一般的には、多額の現金引き出しや多額の保証に対応できないのが欠点です。

審査が基本的にないので、親のクレジットカードを頼りにできない学生には、良いかもしれません。


TranferWise

これは、使い方によっては、お得かもしれませんね。私は使っていません。


国際キャッシュカード

最近は撤退する銀行が多く、新生銀行も2018年でやめました。主だったところだと、SMBC信託銀行の「プレスティア」くらいです。「プレスティア」は親の口座に子供の代理人カードを作れます。1日の最大金額は50万円で、現金引き出しの手段としては、まずまずのスペックです。

手数料は、クレジットカードを使う場合とあまり変わりないです。


仮想通貨

最近は仮想通貨という方法も出てきています。ビットコインやリップルです。変動リスクが大きいことと法整備の動きがあることに注意ですが、手数料は安いです。

金額が大きいと、現地の国税局からお尋ねが来るかもしれません。アメリカだと株式と同じ扱いです。その場合は、買った取引所と、売った取引所での明細を提出することになると思います。そこで利益があれば課税対象になるかもしれません。


国際デビットカード

クレジットカードと同じように海外でも使用できるデビットカードです。銀行で申し込めます。ほとんどの銀行は国際キャッシュカードを廃止して、国際デビットカードに移行しています。

ショッピング枠として利用する場合は、1日200万円くらいまで枠を広げることができますが、キャッシング枠としては概ね1日10万円が限度で、多額の現金引き出しに対応できないのが欠点です。

審査がないので、親のクレジットカードを頼りにできない学生には、良いかもしれません。


Flywire

実際に留学していないアフィリサイトさんはご存じないようですが、導入している学校も多いです。日本法人があるので、国内の銀行振込に対応しています。クレジットカードも使えますが、銀行振込のほうが手数料が安いです。最近の留学生はこれを一番利用しているのではないでしょうか。


答え!

学校がFlywireに対応していれば、それが一番安い。学費はFlywireの銀行振込を使う。

その他、現地の支払いはクレジットカードでマイルを貯める。

長期留学する場合は、現地の銀行で「チェッキング・アカウント」を作る。特に寮に住まない場合には必要。ただし、帰国時に解約しないと、口座維持費を国際送金する必要が出てくる。


そもそも

学費に関しては、現地の学生が支払い手続きをしなくても、Authorized Usersのアカウントを取ることで、日本の親が直接支払いできることが多いです。


大事な注意

留学生は被扶養者になれますが、扶養を証明する書類が必要な場合があります。サラリーマンだと年末に毎年提出する必要があります。例えば、学費を支払ったクレジットカードの控えや、送金の記録です。そういう証拠が残る方法を必ず取りましょう。

エージェントなしで留学するために参考にした本

本はたくさん読みました。たくさん買いました。以下、買った本のリスト(一部)です。

★★★是非購入すべき ★★購入したほうがいい ★参考にはなる

”International Student Handbook”★★★
・・・必要なTOEFLの点も書いてある。唯一と言って良い留学生用の学校案内。

“Best Colleges”★★★
・・・US NEWSの大学ランキング

“アメリカ留学公式ガイドブック[第2版]”★★★
・・・ビザをとっていざ留学するときに必要。ネットで素人のサイトを見る前に、まず見ておきたい。あとで読み返してそう思う。

“ETS公認ガイド TOEFL IBT”★★★
・・・TOEFL受けるなら買うしかない

“Cambridge IELTS”★★
・・・IELTS受けるなら買うしかない

“Barron’s Profiles of American Colleges”★★
・・・1,650校、意外と参考になった

“Fiske Guide to Colleges”★
・・・約320校、普通。

“The Best 381 Colleges”★
・・・Princeton ReviewのTOP381校

“The Ultimate Guide to America’s Best Colleges”★
・・・TOP300校

“College Handbook”
・・・College Boardの網羅的学校案内。4年制2,200校、コミカレ1,700校。

“Book of Majors”
・・・College Boardから出ている、専攻科目の案内。それほど役に立たなかった。

“Scholarship Handbook”
・・・College Boardから出ている、ものすごい数の奨学金の案内。国内用なので全然役に立たなかった。

“アイビーリーグの入り方 アメリカ大学入試の知られざる実態と名門大学の合格基準”★★★
・・・アイビーリーグを目指さなくても出願に際して参考になった

“留学で夢もお金も失う日本人~大金を投じて留学に失敗しないために~”★★
・・・UOに合格(条件付き)したけれど、並の奨学金では予算オーバーなのであきらめた。

“ハーバード大学はどんな学生を望んでいるのか? ~日本人が抱く大いなる誤解~”★★
・・・ハーバードを目指さなくても参考になった

“目指せ日米トップ大学ダブル合格―TOEFL JuniorテストからTOEFL iBTテストへ―”★★
・・・Z会発行に負けた。まえがきに泣ける。TOEFL iBT 100を取るための勉強法。

留学に英語は大事か?

英語はツールとして大事です。TOEFL72以上あれば、日本の奨学金ももらいやすいし、それなりの大学にストレートで入れます。
しかし、TOEFL72あろうが100あろうが、日本で留学を前提としていない教育をされてきたのなら、最初は必ず苦労します。レポートの書き方も、授業中の発言の仕方も、プレゼンの仕方も、何もかも日本の教育では身に付いていないからです。
英語は国語と同じで、いくらやってもきりがありません。大学側から許可されたら、適当なところで飛び込む勇気も必要だと思います。

同じ英語で授業するコミカレと4年制大学の英語の基準が違うって、おかしいと思いませんか?本来同じはず。

留学の目的は英語そのものではないのです。だから、必要以上に英語に固執する必要はないと思います。

高校1年生の秋に必ずやること

高校に入ったらまずやることを紹介しましたが、高校1年からやることはまだあります。

その一つが留学フェアに行くことです。

アメリカならアメリカ大使館が主催する「アメリカ留学EXPO」です。年に1回、半日しか開催されません。万難を排して、必ず行きましょう。実際の現場を見ることで、大学の選び方も分かってきます、日本人の留学生が説明してくれるブースもあります。MITやYaleの留学生とも話ができるかもしれません。1年目はそもそも何を話せば良いのかもわからないでしょう。もしそれが高校3年の秋だと、明らかに出遅れています。奨学金のブースに行ってみましょう。長くて1年間の奨学金しかないという現実が見えます。ブースによっては、日本のエージェントが窓口になっている大学もあります。大学を選ぶまでの間に3回しかチャンスはありません。カナダならカナダ大使館(11月と3月の2回開催)、イギリスならブリティッシュ・カウンシル(毎年10月)、オーストラリアならオーストラリア大使館(毎年10月)です。

本気で高校卒業とともにアメリカの大学に留学したい(=Undergraduate International Freshman)と思ったら、エージェントに頼らないで大学に行けるようにしましょう。その第一歩が留学フェアです。

アメリカ留学EXPO

カナダ留学フェア

イギリス留学フェア

オーストラリア留学フェア

親の準備はお・か・ね

海外留学に向けた親の準備でいちばん大切なのはお金です。

このサイトでは、特に断りがない場合、短期留学ではなく4年間フルのアメリカ大学留学を前提に書いています。そして、アメリカに留学する際は、F1ビザという学生ビザが必要です。

F1ビザはアメリカ大使館で面接のうえ取得するのですが、その際必ず必要になるのが、合格した学校から郵送で送ってもらったI20という入学許可証と、英文の銀行残高証明書です。英文の残高証明書は、大学に出願する時にも必要です。

では、いくら残高があれば良いのでしょうか。それは、申し込む大学によって違い、学費や生活費に連動しています。各大学のApplyのinternational studentsのページに必要書類として掲載されています。Googleで「大学名 international Student Financial bank statement/letter」などと検索すれば見つかります。必要な金額は学費(Tuition)単独ではなく、HousingやBooks, InsuranceなどのLiving Expenses加えたTotalです。

例えば学費が比較的高いカルフォルニア州のUCLAはFall Quarter 2016の新入生で$60,000です。隣の州のオレゴン大学はFall Quarter 2017で$53,271です。比較的安いと言われるニューヨーク州立大学(SUNY Stony Brook, Albany, Buffalo, Binghamton, Geneseoなど)でも、BinghamtonがDecember 2016の新入生で$41,000、Geneseoが2016-2017の新入生で$31,375、 その他のもっと安い大学でも$30,000くらいは必要です。しかも、カルフォルニア州などは今後も値上がりしていきます。

あ、これ、1年分ですから!

1年間分の支払い能力を証明する必要があるということで、一番簡単な方法が銀行残高証明なのですが、もし奨学金がもらえるのなら、それも支払い能力に加えることができます。複数のサポーター(両親や祖父祖母など)をたてて関係を証明する戸籍謄本の英訳を用意すれば(apllyの際はサインで可、F1ビザの際に必要)合算もできます。

ということで高校3年生の9月の時点とF1ビザを申請する時点で最低360万円くらいないと、大学へのapplyさえできなくなります。高1の夏から2年間で貯めるとしたら、1ヶ月15万円です!最初から奨学金をあてにもできませんので、今から準備しておくか、借金できるようにしておきましょう。別に使う必要はなく、見せ金として必要なのです。

親のお金をあてにできない高校生は、奨学金がもらえるよう必死で勉強しましょう。日本の留学用奨学金を4年間もらうためには、英語の十分な能力が条件になります。TOEFL iBTで最低72はないと申込の条件を満たさないことが多いので、募集がある高校3年の夏から秋までに、TOEFL iBTで72とれるよう勉強しなければなりません。高校3年の夏から秋という時期までにTOEFL iBT 72というのは、ものすごくハードルが高いです。また、大学を選ぶかたわらで奨学金申込のための労力も必要になります。このように貯金が360万あるかないかで天国と地獄ほど違います。TOEFL iBTはいったんハードルをクリアすると、英語の制約がなくなるので大学選びがとても楽になります。

例えば、学部留学に冷たかったJASSOでも、2017年から学部留学用の給付型奨学金をはじめましたが、申込時点でTOEFL iBT 72以上またはIELTS 5.5以上が足切りの条件になっています。また、アメリカへの留学は年間20名程度(2018年度実績)で、スワースモア大学、ハーバード大学、ミドルベリー大学などです。

これらの奨学金は、採用発表の時期が大学への早期申込(Early Decisionなど)の締切である11月頃より後になってしまうことがあるので、注意が必要です。

日本の奨学金はこちらで検索できます。日本学生支援機構(JASSO)

一方でアメリカ現地の奨学金としては大学からの奨学金がほとんどになり、それらは基本的に返済不要です。そもそも、留学生が返済必要な借金(FAFSAなど)をアメリカでするほうが難しいです。

現地大学からの奨学金は、3.5以上のGPA(4.0満点)や、大学によっては高得点のSATが必要だと考えてください。Merit-based ScholarshipやNeed-based Scholarshipがそれになりますが、留学生に奨学金をくれる大学は限られており、特に州立大学は私立と比べて数が少なくなります。申込時点でFinancial Aidが必要として申込みますが、それが合否に影響するNeed Awareと、合否に影響しないNeed Blindの大学があります。そもそもの大学の合格基準が高いNeed Blindなのか、留学生にはより厳しい入学条件となるNeed Awareなのか、いずれにしても高い学力が必要になります。

アメリカ大学への進学準備はいつ始める?

アメリカの大学に入る準備は、高校に入学してすぐにはじめましょう。

まず、急いでやることがあります。それは、学校での勉強

意外かもしれませんが、アメリカの大学は内申重視です。
入学のためのペーパーテストはありません。
だから、「アメリカ大学入試」という言葉はありません。そして、「浪人」という言葉もありません。
ハイスクールを卒業すれば、成績に応じた大学に入学し、編入を利用してリベンジます。

日本人がアメリカに留学する場合は、高校3年間全ての成績からGPAを算出して、それが選考の基準になります。アメリカの大学は入りやすいという表現は、日本人の感覚で受け取るとしたら、語弊があります。現地の学生は、ボーディングスクールでハイスクールの4年間みっちりと、ときには大学レベルの内容を勉強して、その結果をもってそれなりの大学に入学しているわけです。高校2年の夏まで半分遊んでいても、そのあと1年間頑張れば入試一発で国公立も夢ではないひと昔の日本よりある意味厳しいです。さらに日本の文系は大学2年になれば就職活動が始まります。日本人は勉強する期間が短か過ぎるのではないでしょうか。勉強は実社会で役に立たないというより、そもそも勉強していないじゃんと思います。

そんな日本に疑問を感じたあなた。あなたは、海外留学に向いています。

アイビーリーグをはじめとしたアメリカの有名大学のGPA(Unweighted)は、ほぼ満点の4.0に張り付いていますが、アメリカは絶対評価の傾向が強いため満点が取りやすいということと、アメリカの高校でAP(Advanced Placement)や特修クラス(Honors Class)を履修すると4以上のWeighted GPA(最高5)がとれ、Unweighted GPA(最高4)を上げ易いことも影響しています。

いずれにしても、高校入試の時は、中学2年の3学期から中学3年の2学期までの内申、つまり、最後の1年間だけ頑張ればよかったかもしれませんが、アメリカの大学は新卒なら高校1年から3年の1学期まで、日本の大学からの編入なら高校3年間の成績全てと大学での成績を見ます。
これは、日本の推薦入試に近いのですが、重要な点は、それしか選択肢がないということです。
よって、高校の成績が芳しくない日本人は、まず誰でも入れる2年制のコミカレ(Community College)で良い成績を取り直してから、単位互換があるその地域の4年制大学に編入することになります。言ってみれば成績ロンダリングですね。これは最後のオプションだと思って、まずは、高校1年生から宿題やテストで良い結果を残し、さらに右肩上がりの内申を作るように努力しましょう。

コミカレ→4年制編入というコースは、トータルで安くて入りやすいということで、方々でお勧めされることがあります。しかし、それについては、耳を貸さない方が良いと思います。留学エージェントはより多くの学生を留学させることで利益を得ます。そのため、成績が良くて自力で留学の手続ができるような優秀な学生だけでなく、成績の芳しくない生徒も確実に留学させなくては、量が稼げず商売になりません。そこで、誰でもほぼ確実に入れるコミカレを推してきます。ESL(英語教室、ひどいのになると1年以上塩漬け)→コミカレ→4年制編入とか、無責任の塊のようなカウンセリングです。

そもそも、何の為に留学したいのかです。アメリカの大学で勉強したいからと思うのなら、たった2年間ではなく4年間フルに行きたい大学で勉強したほうが良いと思います。コミカレ→4年制編入という、卒業大学の名前を取るだけの目的としか思えないコースに行くのと、日本の大学から1年間だけお試し留学するのと何が違うのでしょうか。


【我が家は・・・】

入学した高校は、生徒の学力の幅が結構ありました。国際系のトップ校残念組とも競争が必要で、当初はオール4くらい(平均3.7前後)でした。その後は、地道な努力が功を奏して(or年々周りが自滅していって)、最後にはGPAが3.4まで上がりました。TOEFLや学費のハードルを考えなければ、U.S.NewsのBest Colleges Rankingsのベスト100校に入れる成績です。それなりの中堅大学を狙うのなら、GPAは最低3.0以上(オール4)欲しいですね。留学生の場合はGPAが3.4以上などと明示している大学もありました。一般的に2.5以下になると有名大学に接続しているコミカレさえも難しくなってきます。

GPAは各教科に単位数をかけて計算するので、週4回の英語文法の2は、週1回の体育の5より、2倍の重みがあります。日頃の成績表ではそこが見えてこず、単位数の少ない教科が5だと本来のGPAよりも見た目が高く見えてしまい、当時は少し油断していました。