パーティースクール

学校選びでは、専攻分野や学費、学生数、卒業率など色々なパラメーターを見ますが、ここでは見落としがちな校内の生活環境を考えてみたいと思います。留学フェアで実際に聞いてみるのも良いですが、それができないときは何処を見たら良いのでしょう。私も確信があるわけではないですが、例えばということで。

パーティースクール?

パーティー自体は否定しません。トップの有名校でも総合大学になればパーティースクールと言われている大学もあります。しかし、アメリカでは21歳未満のアルコールの購入や所持を禁止しています。大学院生としての留学なら良いですが、学部生として留学する場合は、あまり好ましい状況とは思えません。ドラッグの危険もあります。学業のために留学したものの、飲酒運転やドラッグの前科ありで就職不能などという悲劇にならないように気をつけましょう。今どきは、この日本でも、まともな会社なら飲酒運転や脱法ドラッグで一発解雇です。

「大学名 party」などで動画検索すると、思わずドン引きな動画にたどり着くかもしれません。例えばUCLAのfraternity(男子のグリーク・システム)「UCLA SIGMA PI party」でも大概ですからね。

2018 Top Party Schools in America

2018 Safest College Campuses in America

今アメリカでは、西海岸やニューイングランドを中心にGateway drugと呼ばれる嗜好用マリファナが解禁されており、足を踏み外す危険と隣り合わせです。医療用だろうが嗜好用だろうが、普通の人はお世話になってはいけないものです。

ニコチンやカフェイン、アルコールと違い、薬物依存は一生治りません。だから、薬物依存という名前で区別されるのです。薬物依存の入り口をくぐってしまえうと、後戻りは一生できません。

薬物は日本で禁止されていますから、常習者になると日本に帰ってきた途端に就職不能の犯罪者です。某元芸能人のように「海外では合法で日本が遅れているだけ」なんて脳みそが空っぽな理屈は通りません。そういう留学生が多いと、日本の企業にとっては非常に大きなリスクですね。留学生を採用したくない企業があってもおかしくありません。痛み止めを海外の親から送ってもらっただけで逮捕され、役員を辞任しなければならないのが日本であり世の中です。君子危うきには近寄らずです。アホほど危険に近付きたがるものです。

最近、有名な外人タレントが大麻を吸った経験があると言っていますが、昔の大麻と今の大麻では純度が全然違うことも忘れてはいけません。

もし私が企業のコンサルタントで、採用担当者から助言を求められたとしたら、「留学経験者を採用するとき、御社にとっての最大のリスク要因はドラッグです。」と言うでしょう。

国家公務員の懲戒処分の指針はこの通りです。「麻薬等の所持等 麻薬、大麻、あへん、覚醒剤、危険ドラッグ等の所持、使用、譲渡等をした職員は、免職とする。」

依願退職ではなく免職となると、まともな再就職はできません。

地下鉄サリン事件を思い出してください。なぜあんな惨事が起きてしまったのか。頭の良い人が次々にコロッと騙されて、沢山の殺人を犯しました。ファクトという小石を積み上げて正しい塔を建てたつもりだったのかもしれませんが、正しい大局観を持った人から見れば、それはただのねじ曲がった塔でしかなかったのです。

2019年6月25日現在、嗜好用マリファナ(大麻)が州法で合法化(legalized)された州は、Alaska, California, Colorado, Maine, Massachusetts, Michigan, Nevada, Oregon, Vermont, Washington, Illinois の11州です。これに加え、ワシントンD.Cも合法化されています。New York州をはじめとする15州で罰金刑のみの非犯罪化(decriminalized)がされています。

今やカナダは全国で合法になっています。私個人の考えとしては、カナダも以上の11州も、留学先として不適格に感じています。非犯罪化された州も含めると、アメリカは大麻の国と言わざるをえません。

ちなみに、自由化されたと言われるオランダも、個人使用のための製造及び所持は軽犯罪となりますが、実際には処罰されない状況です。

正しい知識は厚生省の「薬物乱用防止に関する情報」で入手してください。

厚生省の見解では、幻覚作用があるTHC(テトラヒドロカンナビノール)を含むマリファナや脱法ドラッグを問題としています。

一方、大麻の成熟した茎(衣料品に使用される指定外繊維「ヘンプ」など)や種子は、日本の大麻取締法の規制対象外であり、発芽しないように処理された種子は七味唐辛子や鳥の餌に使われています。同時に、成熟した茎や種子から抽出されたCBD(カンナビジオール)も規制の対象外となります。また、厚生省でもCBDは直接の問題としていません。

ただし、茎や種子以外から抽出されたCBDは、大麻取締法の対象となり違法ですし、粗悪なCBD製品(ヘンプオイル)の中に無視できない量のTHCが混入していたという事例もあります。大麻取締法の対象でなくても、薬事法違反の可能性もあります。「エピディオレックス」などのCBDを精製した医薬品は、治験での使用しか現在日本では認められていません。

一口に「大麻」と言ってもTHCとCBDでは性質が全く違う一方で、大麻取締法ではその区別ができていません。成熟した茎や種子から抽出されたCBDが今でも合法の日本で、嗜好用大麻合法化とか言っている人たちは、幻覚作用があり依存性もあるTHCを視野に入れています。

もう一度言いますが、医療用大麻としてのCBDの先に、嗜好用大麻としてのTHCがあるのではありません。医療用大麻の中には高濃度のTHCが含まれていることがありますが、それでもこの2つは最初から別れた別の道です。「医療用大麻の次は嗜好用大麻を解禁」という順番で考えてはいけません。海外でもこの2つの解禁は、全く違う理由があります。しかも、嗜好用大麻を解禁する国の事情は日本と全く違います。日本人のあなた、親のどちらかは大麻を使用したことがあるなんてこと、想像もできないでしょう。

また、嗜好用に「わざわざ」使用する大麻といえば、幻覚作用のあるTHCの方に決まってます。CBDでは全然パーティーにならないからです。だから、私が自分の子供に忠告するとしたら、こう忠告します。

「大麻には依存性がないって、わざわざ言うヤツのことは一生信じるな。」

大麻の隠語にはウィード(weed)などがあります。

Alcohol Free、Smoke Freeとは、自由ではなく、禁酒、禁煙のことです。dry campus とは飲酒が禁じられているキャンパスのことです。では、dry campus ならいいのかというと、実態が伴わない campus もあるので難しいところですが、College Drinkingについて保護者が知るべきこと の Choosing the Right College の章に、学校選びのコツが書かれています。

Wikipedia; List of smoke-free colleges and universities

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