2020年度より始まる「大学入学共通テスト」に英検の従来方式が採用されなかったことには、画期的な意味があると思います。
英検協会は「高校生が全学年に渡り、公開会場や準会場で受験可能な従来の英検はそのまま利用が継続、もしくは拡大するものと思われます。」と声明を出すまでに至っていますが、そうはならないと思います。
従来方式の欠点は、ペーパーで合格しないと面接できないということであり、4技能の間に優先順位を付けていることです。面接が得意でペーパーが不得意な人は、ペーパーが得意で面接が不得意な人に比べ、1次と2次の両方の試験を早期に受験する機会を奪われているのです。4技能を測る試験としては明らかな欠陥だと思います。いや、本当は欠陥なんてないのです。元々4技能を測る目的で設計されていないのですから、それを審査に回したこと自体がおかしかったのです。
大学側もほってはおけないでしょう。
一方で、英検の新CBTや新方式はまだ実施されていません。英検協会の慢心で、2020年の「大学入学共通テスト」は準備不足が決定してしまいました。
2018年夏より英検CBT、2019年度より公開会場実施、1日完結型を実施する予定ですが。公開会場実施と1日完結型は高3限定ですので、高2までは従来型しか受けることができません。一方でコンピュータを使用する英検CBTは2級までしかありません。もう、欠陥だらけです。
問題点はこちらがまとまっています。
逆に言うとこれに気をつけて、対策する必要があります。
視点・論点「大学入学共通テスト 英語民間試験導入を考える」 立教大学名誉教授…鳥飼玖美子… https://www2.nhk.or.jp/hensei/program/p.cgi?area=001&ch=21&date=2019-10-16&eid=14665&f=758