「これが20年前の作品なのか?!」
このアルバムは1983年2月発売。 プログレッシブな曲、スリリングな曲の間に「川景色」、「ずっとそばに」「経(ふ)る時」のようなほっとさせる曲が同居してる。
最初の「REINCARNATION」は人工的な誕生を思わせる導入部から始まり、力強いユニゾンへと、そして「REINCARNATION」と叩きつけたボーカルに、これも押しの強い林立夫氏のドラムが続くところで、このアルバムの価値は決まったも同然。 さらに、「オールマイティー」へ続くところも素晴らしい。これは、前作「PERL PIERCE」で使った手法の延長ともいえるが、今剛氏のギターソロが好きなだけ続いて、突然「オールマイティー」のイントロがカットインする。「川景色」は石川セリさんに提供した曲(「メビウス」)。石川セリさんのバージョンもお勧め。 「ESPER」からがB面で、再度「REINCARNATION」の世界に戻る。
そして「心のまま」は、直球。明るくスケールが大きいアレンジに芯のあるボーカルスタイルが素晴らしい。 「ハートはもうつぶやかない」は、おそらく須藤薫さんだと思うが、バックボーカルも聴きどころ。ちなみに、このアルバムを発表した直後、杉真理さんと3人で「Wonderful Moon」ツアーをしている。
最後は、今は閉館したフェアモント・ホテルを舞台にしたことで有名な「経る時」でしんみり。 少しマニアっぽい名作。